マイクロファイナンス解体新書 世界の貧困層を救い、なおかつ持続可能なビジネスを行う
マイクロファイナンスの仕組みと可能性について

マイクロファイナンスとSRIファンドの違い

近年では、企業のSRI(社会的責任)が問われる時代になりました。大企業なら必ず、エコや人権や法令遵守だといった、倫理面を向上させて社会に貢献することに気を使っています。社会的弱者の救済を目的とするマイクロファイナンスも、SRI活動の一つだとも考えられるでしょう。

そして、この動きに乗ってSRIファンドという物も数多く生まれています。SRIファンドとは、社会貢献活動に熱心な企業をピックアップし、それらの企業の株式や社債に投資するファンドです。

我々日本の一般国民は、途上国の貧困問題解決に貢献したいと思っても、投資できるマイクロファイナンス機関は、まだ数少ないです。ならばマイクロファイナンスの代替手段として、SRIファンドに投資することで、貧困解決に貢献できないものでしょうか?

このことは、SRIファンドの目論見諸(投資対象などを詳しく書いた説明書)を読めば一目瞭然です。日本で売られているSRIファンドでは、投資先がトヨタやパナソニックやみずほ銀行やらと、日本を代表する大企業のオンパレードです。これらの企業は、確かに社会貢献活動を行ってはいますが、事業の99%以上が営利事業です。もちろん、マイクロファイナンス事業を行っている訳ではありません。

貧困問題の解決にはなり得ない

つまり、我々がSRIファンドに投資しても、そのお金は貧困問題の解決に使われる訳ではありません。そもそもこれらの企業群は、日経平均やTOPIXなどの株価指数の構成銘柄と、ほとんど違いはありません。残念ながら現状のSRIファンドは、単に「コストの高いTOPIX連動投信」と言っても過言ではありません。SRIファンドの全てを否定するつもりはありませんが、少なくともマイクロファイナンスの代替手段としては適合しません。

一方で、ようやく日本でもマイクロファイナンス機関へ「直接投資」するファンドの設定も始まりました。2011年3月に販売が始まった「大和マイクロファイナンス・ファンド」です。また、世界最大ののマイクロファイナンス投資ファンドである「Oikocredit(オイコクレジット)」も、日本支部で出資を募っています。

SRIファンドへの投資も、社会貢献という意味では、決して悪くない行為だと思います。しかし「途上国の貧困問題を解決したい」という明確な目的意識を持つ人は、SRIファンドではなく、マイクロファイナンスファンドへ出資すべきです。そして今後は、日本人が手軽に投資できるマイクロファイナンスファンドが増えていくはずです。


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