マイクロファイナンス解体新書 世界の貧困層を救い、なおかつ持続可能なビジネスを行う
マイクロファイナンスの仕組みと可能性について

援助では貧困が無くならない理由

国連が2000年に発表した調査によると、世界には一日2ドル未満で暮らす「絶対的貧困」に属する人達が、30億人以上いると推計されています。その後、途上国の人口拡大により、現在では40億人以上が絶対的貧困に属しており、中でも生命に危険のある「飢餓状態」に苦しんでいる人達が8.5億人いると推計されています。このような飢餓の多くは、アフリカ諸国で発生しています。

欧米先進国では、かつてアフリカを植民地にしていたことの反省の意味もあり、アフリカ諸国へ様々な援助・ODAを行っています。総務省のデータによると、2008年の世界全体でのODAの総額は1368億ドル(約12兆円)にものぼり、日本も約7000億円を援助しています。その41%が「サハラ以南のアフリカ諸国」へ向けられています。

しかし、これだけ長期かつ多額の援助を行っているにも関わらず、アフリカ諸国の絶対的貧困層はほとんど減ってはいません。なぜ途上国の貧困は無くならないのでしょうか?

この問題の根は深く、原因は多岐に渡ります。例えばアフリカ諸国へODAで援助を行った場合、実際に援助が必要な貧困層へ届くのは、援助総額の2割程度に過ぎないと言われています。アフリカでは、税関や警察官などにも汚職が蔓延しており、援助物資を乗せたトラックが検問所を通る度に、その一部が賄賂として徴収されるといいます。拒絶すれば、検問を通れないばかりか、ドライバーの身の危険すらあるそうで、賄賂は事実上「強制徴収」になるのだとか・・・。

また先進国から直接現地に技術指導に行った場合も、無駄に終わることが少なくないそうです。例えば、水道もなく泥水をすすっている村に援助隊が井戸を掘っても、1年もしないうちに誰かが井戸の部品を売り払ってしまう。伝染病の予防に「蚊帳」を寄与しても、村人はそれを売り払って日銭に変えてしまう。こんなことが日常茶飯事だといいます。まともな教育を受けていない貧困層の人達は、計画的に生活をすることの重要性が理解できていないのです。

自活の手助けとしてマイクロファイナンスが不可欠

このように、アフリカなどの絶対的貧困地域では、先進国が「施しを与える」という感覚で援助を行っても、大部分が無駄に終わっているのです。アフリカのような絶対的貧困層に対しては、まずは教育によって、目先の利益よりも将来を考えた行動が重要であることを教える必要があります。

そして次の段階では、貧困から脱する為に「施し」ではなく「自活を促す」ことが必要です。いつまでも施しを受けていては、彼ら自身の甘えも生じますし、援助物資を横領する汚職も無くならないでしょう。

そういう意味で、単なる施しであるODAよりも、彼ら自身が自分の力で金を稼ぎ、貧困から脱出できるような仕組みが必要です。老子の「魚を釣り与えるのではなく、魚の釣り方を教えるべき」という言葉は、まさに本質を捉えた教えです。マイクロファイナンスは、貧困層が自活するためには絶対不可欠な制度だといえるでしょう。


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