マイクロファイナンス解体新書 世界の貧困層を救い、なおかつ持続可能なビジネスを行う
マイクロファイナンスの仕組みと可能性について

ソリダリオ銀行のマイクロファイナンス制度

ボリビアは一人当たりGNIが約1200ドルと、南米でも最貧国に数えられる国です。そして1980年代までのボリビアでは、他の途上国同様、貧困層に対する金融は皆無でした。元手がない為に商売を始められず、貧困層が延々とそこから抜け出せない、負の連鎖が続いていました。

この状況を打破すべく、マイクロファイナンス事業を営むPRODEM(ボリビア零細企業育成財団)が1986年に設立されます。設立にあたっては、マイクロファイナンスの元祖と言われるアメリカのNGO団体=アクシオン・インターナショナル(ACCION)の協力も得ています。

PRODEMは、非営利目的のNGO団体として設立されました。そして1991年には貸出人数がおよそ2万2千人、450万ドル以上の融資総額を記録するまでに拡大します。しかしこれでも、ボリビアにおけるマイクロファイナンスの潜在需要(推計50万世帯)のごく僅かしか、賄うことが出来ませんでした。NGOであるがゆえに、資金調達などの面で法律的な制約が多く、融資をこれ以上増やすのは困難だったからです。

そこで1992年、資金調達を円滑かつ大規模に行えるよう、PRODEMが筆頭株主となってソリダリオ銀行が設立されました。融資業務は(一般の銀行であるがゆえに資金調達力が高い)ソリダリオ銀行が行う一方、PRODEMは借り手の教育分野などを担当することで、マイクロファイナンスを2面体制で支えようと試みられました。

ソリダリオ銀行の融資制度
活動国 ボリビア
担保の有無 無担保融資
連帯責任 4〜7人のグループ全員の返済で次回融資が可能
融資金額 平均500米ドル
金利(インフレ率) 月利4% (但しインフレ率も10%以上)
貸し倒れ率 1%未満
問い合わせ先 Banco Solidario (スペイン語)

ソリダリオ銀行では、PRODEM時代のマイクロファイナンスの仕組みを踏襲しています。融資自体は無担保ですが、連帯責任制を取っています。まず同一地域に住む4〜7人程度のグループを作らせた後、各自に融資を行い、グループの全員が返済することを条件に、再融資が可能となります。また全員が期限内に返済すれば、次回から融資額の増額にも応じる等のインセンティブも設けています。

ソリダリオ銀行の当初の金利は、現地通貨=ボリビアノス建ての場合は月利で4%もあり、一般銀行の融資に比べると約二倍ほどありましたが、それでも貧困層が利用していた闇金融に比べると半分ほどです。また、貸出の多くが1年未満の短期融資であるため、借金が雪だるま式に膨らむリスクは高くありません。ボリビアは国家の信用が脆弱なため、90年代にはインフレ率が年10%を超えていたので、実質的な金利負担はさほど重くありません。

そのため、ソリダリオ銀行の貸し倒れ率は1%未満と、極めて低い数値を保っています。1995年時点の資料で、一件あたりの平均融資額は500米ドル程度だそうです。

また、借り手にソリダリオ銀行の口座を作らせ、利益の一部を貯蓄に回すことを推奨して、計画的な家計運営を行うよう指導もしています。実際にソリダリオ銀行の貸し出しのうち、およそ25%が借り手の貯蓄を財源としています。

ソリダリオ銀行の成功により、その後ボリビアでは、マイクロファイナンス業務を行うNGOが数多く設立されています。


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